LEDおよびUVインクジェット印刷

高度なプロセス安定性および利益効果

過去数年で、インクジェット印刷は世界的な印刷マーケットにて不可欠な存在となりました。当初はインクジェット印刷でオフセット印刷のような精度や品質を実現することは困難でした。しかし、プリントヘッドやインク開発が進み、ここ数年で飛躍的な進歩を遂げました。 インクジェット印刷は従来型のアナログ印刷と比較し、主にUVアプリケーションにおいて様々なアドバンテージを有します。

UVおよびLEDインクジェット印刷の利点

インクジェット印刷プロセスでは、中間処理なく直接基材へインクが着弾します。インクの瞬時硬化により、次工程への迅速なシフトが可能です。UVおよびLEDシステムにより、高い信頼性を有したプロセスが構築でき、また少量多品種向けの経済的な印刷も可能となります。

 

  • 硬化時間の短縮は次工程への迅速なシフトが可能
  • 追加ラミネート・オーバーコートなしで高い耐薬品性・機械的耐久性が実現可
  • 水分・溶剤を含まないインクはヘッド内乾燥がなく、安定したプロセスおよびヘッドコンディションを持続可
  • 様々な基材への印刷が可能(追加プライマーの必要性なし)
  • 高精度な膜厚形成
  • 高品質なカラー印刷結果

 

インクジェットの原理についてより詳しく

インクジェット印刷ではほぼすべての基材種へ印刷可能です。非接触による印刷技術のため、アングルやカーブを伴う形状の3D材料へも直接印刷が可能です。条件によっては、基材表面でのインク拡散あるいは溶剤レスインクによる表面定着性をコントロールするため、事前の表面処理が必要となります。

 

  • 柔軟性材料からおよびリジット材料まで多岐にわたる基材へ対応
  • プラスチック
  • 光沢紙
  • ガラス、木材、金属

インクジェットによる最初の曲面印刷アプリケーションは溶剤系インクを使用したコンティニュアスインクジェットによるコーディン・マーキングです(例えば、食品パッケージへの賞味期限印刷等)。それ以来、インクの改良およびUVを含む技術の進歩により印字品質はさらに改良され、現在ではLEDおよびUV硬化インクジェット印刷はその用途を拡大しています。

インクジェット印刷ではアナログプレート(版)を必要としないため、基材上へ様々な情報を直接印刷します。この特徴は、特に個人データや番号を連続的に印刷するアプリケーションで有効です。インクジェットはまた少量印刷やインターバルが頻繁に変わるプロセス、例えば郵便やサイネージ、商業印刷にて最適な印刷手法です。その他例としてはポスター、プラカード、バナー、サインディスプレイ、地図、バーコード、ナンバーリング、賞味期限、ダイレクトメール、ビジネスフォームなどがあります。

 

  • ラージフォーマット印刷
  • コーディング・マーキング
  • 住所印刷・ダイレクトメール
  • 商業印刷
  • 産業用アプリケーション

高品質、非接触印刷など様々な印刷に対応可能なことから、将来の産業用アプリケーションでは様々な3D形状部品への印刷が展開可能です。生産工程へのインクジェットヘッドのインテグレーションにより、最終工程にて要求されるパターンやグラフィックを直接描写出来、結果、時間および人件費を削減します。

インクジェット技術の採用は製品へのグラフィック印刷のみに留まりません。プリントヘッド技術および印刷機技術の進歩により、現在では管理された薄膜形成やデリケートなレイヤー形成など、半導体製造プロセスにも応用されています。また、3Dプリンターも注目されているアプリケーションです。3Dプリンターでは、インクジェット技術により様々な3D立体物をワンオフで安価に製造することが可能です。

UV硬化による処理ではハイブリッド構成が使用されることがあり、LED UV技術が、特定の印刷効果を生む新しい可能性として注目されています。仮硬化(Pinning)としてのLED UVの使用は最適な結果を得る有効な手段であり、印刷プロセスにおいてインクのプリキュア(仮硬化)をLED UVシステムで、最終硬化をUVランプシステムで実行するケースが増えています。 この手法はニッチなアプリケーションにて採用が進んでいます。しかしながら、UVインクの使用は経済的ではなく、また最適ではないアプリケーションも存在するため(段ボール印刷やカードボードへの直接印刷、等)、水系インクとウォームエア/IR乾燥装置の組み合わせも使用されます。

IST Metzではアプリケーションに関する詳細な質問をいつでも受け付けています !

インクジェットでは、溶剤系インクを使用したケースが最もメジャーです。小型UVシステムを使用するラージフォーマットから木材/PVCへの大面積印刷、またラベル印刷による高速ウェブ工程に至るまで、曲面への印刷アプリケーションはその需要を拡大しています。この用途で要求される硬化・乾燥システムは結果として様々な異なる条件、例えばコンパクトサイズ、軽量デザイン、長期間のサービスライフ、高出力性能等を満たす必要があります。IST MetzグループのUVシステム(UVランプおよびUV LED)におけるポートフォリオはインクジェットマーケットに関して提案可能な多くの製品を揃え およそすべてのユーザーニーズに適合しています。モジュラーデザインによるUVおよびLEDシステムは様々な産業用製品・カスタマースペックに対応することが出来ます。UV LEDによる仮硬化とUVランプあるいは波長選択可能な高出力UV LEDによる最終硬化の組み合わせはその一例となります。要望により光学系有無のUV LEDシステム、あるいは異なるリフレクタ特性によるUVランプを選定することが出来ます。IST METZではさらに、カードボードや段ボール印刷で使用される水系インク用乾燥装置も提供しています。

 

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